いわゆる受け口の症例は、みなさん下顎が大きいとイメージされていると思います。
えっ、違うの?と思われると思います。
実は受け口は上顎と下顎を比較したときに、「相対的に上顎が小さい」ことがほとんどなのです。
上顎が下顎と比較して相対的に小さいと、顎関節の構造として、下顎を後ろに引いて咬むことはできませんので、おのずと下顎を前方に出さないと咀嚼することができません。これがほとんどの「受け口」の症例です。
従来の矯正治療のアプローチ法の中には、受け口を下顎の過成長と捉え、チンキャップなどのいわゆる顎外固定装置を用い、成長抑制をねらっていた時期も歴史上ありました。
ここで、肩の力をぬいて考えてみましょう。
生物が成長する時に成長抑制は可能でしょうか?毎日頭を上から抑え込んでしたら、身長は低いままでしょうか?
答えはNoです。
さらに言えばその結果は変形です。では、今現在最も有効な矯正治療とは何でしょう?
受け口の治療について詳しくは受け口の治療について(その2)でお話しいたします。
(雨宮湘南矯正歯科 院長)